今回は、ネット上で海賊版や違法コンテンツを配信するサイトや、あからさまな誹謗中傷サイトの運営者がなぜ逮捕されないのかを、ザックリわかりやすく解説する。
発信者特定が難しい原因が「防弾ホスティング」。
ネット上での犯罪や誹謗中傷が多発する現代において、防弾ホスティングやVPNといった匿名性を高めるサービスが使われている。
ぶっちゃけ、こういったサービスを使うことで、サイト運営者、発信者特定が困難になる。そのせいで誹謗中傷や著作権違反などの不法行為をおこなっても、逮捕するのが難しい。
本記事では、防弾ホスティング上でサイトを運営する場合でも、相手を特定する手段を解説する。興味本位で最後まで読んでくれ。
防弾ホスティングとは?【オフショア】

「防弾ホスティング(ぼうだんホスティング)」は、違法行為、完全匿名のサイトやサービスを運営するために必須ともいえるサービス。
防弾ホスティングを使う理由
ぶっちゃけ、海賊版の違法コンテンツを扱うサイトはすべて防弾ホスティング上で運営されている。その他にも「これ訴えられるだろwww」というサイトは大体、防弾ホスティング上にある。
スパムメール、フィッシング、マルウェア配布、詐欺通販サイト、児童ポルノ、誹謗中傷サイトなど、様々な犯罪行為に利用される。
ただ、防弾ホスティングサービス自体が犯罪行為であるわけではなく、合法的な目的で使用されることもある。そこは注意してくれ。
まず、原則、防弾ホスティングはやっぱり強い。
防弾ホスティングの料金
防弾ホスティングの料金はピンからキリまである。
月数ドルから月額500ドル以上のホスティングサービスまで。特にVPSホスティングになると高額になる。

ちなみに、上のオフショアホスティングの安いプランだと、月€109.99(およそ月15,800円)ほど。値段はそこそこ。防弾ホスティングの中でも安定している。
また大半の防弾ホスティングは、料金もビットコインなどの暗号通貨で支払える。ぶっちゃけ、防弾ホスティングの利用者は氏名も適当に登録するので、ほぼ匿名状態でサイトを立ち上げて運営できてしまう。
ここが運営者の特定が難しい理由でもある。
防弾ホスティングが対処しにくい理由
匿名性が高く、司法機関から追及されることを回避するために、ポーランドやスイス、ウクライナなどのデータ追求に寛容な地域にサーバーを設置している。
プライバシー保護が徹底しているスイスの地下の核シェルター内にサーバーが設置されていたりするので、防弾ホスティング上に設置したサイトは警察や司法ですら、なかなか手を出せない。
利用者の匿名性を守るだけでなく、物理的にも侵入できない。
海賊版を扱う違法サイト、あきらかな誹謗中傷を繰り返すサイトも、海外の防弾ホスティング上に設置されている。
「著作権に違反している!」と叫んでも、DMCAをガン無視するうえに、違法コンテンツも当たり前のように公開されつづけるので、かなり厄介なのは事実。
原則、防弾ホスティングやVPNで身バレ、特定は防げる
上記で説明した通り、防弾ホスティング上にサイトを設置して、ドメインも完全に匿名化できるドメイン代行サービスがある。そういった代行サービスを契約することで、ドメインも情報を匿名化できる。
さらに、Cloudflare(クラウドフレア)などのCDNを使うことで、サーバーの場所をわからなくする。
その結果、運営者の特定は困難になる。
やり取りで発信者の特定をするにしても
そのサイトの運営者とのメールや掲示板のやり取りで発信者特定をしようにも、大半はVPNを使っているので、発信者の特定が困難になる。というか無理。
多くのVPNサービスは、ノーログ。つまりログを残さない。だから、VPN運営元に「この書き込みをしたのは誰よ」と問い詰めてもログが残ってないということで、特定が困難になる。
じゃあ、どうやって特定すればいいのか。
ワイがある情報発信者を特定した方法
正直、ワイがこれまで特定してきた方法は地道。というより地味。
隠すほどの方法でもないので、教える。
実はワイも、2023年1月に事情があって、某レビューサイトの情報を集めていた。
そのサイトは情報商材屋の誹謗中傷や、悪質レビューを掲載してアクセスを稼いでいるサイト。
特定した理由は、いろいろと複雑な事情があるのでここでは割愛。ワイが被害にあったとか物騒な話ではないので安心してくれ。
そのサイトの運営者の情報を特定するにも、サイトは防弾ホスティング上に置かれていた。
そこで使ったのがネット上の情報。10年以上前にヤフオクで情報商材を売って詐欺行為をしていたことや、DMCAを悪用していることなどが発覚。
さらに過去の裁判記録から本名が分かった。数年前に住んでいたマンションや、容姿まで判明した。ただ、現在の情報は不明だった。
そこで、聞き込みを続けていくと、彼の商材を過去に購入して騙された被害者が、隠し撮りした顔写真や情報を提供してくれた。
現時点では
- 顔や風貌
- 運営サイト
- 本名
- 過去の住所
- だいたいの住所(検証はしていない)
などを把握している。ぶっちゃけ、今でも情報収集をしてるんだけどね。
ただ、違法な方法で入手した情報は裁判で使えないので、誰でも使える方法で情報を特定している。つまり、正攻法で運営者を特定する方が都合がいい。
防弾ホスティング上にサイトを設置していても特定する方法
ない。現状は無敵。
防弾ホスティングで匿名化したドメインを使って、CDNで隠して、やりとりもVPNだと流石にもう特定はできない。しかも、防弾ホスティングの支払いもビットコインなどの暗号通貨だとなおさら特定は無理。
ただし、上でも話したように、過去に犯した悪事から足がついて身バレしちゃう。実際、本名から顔まで判明してしまう。
で、ワイがこの記事で伝えたいのは、防弾ホスティングはやっぱり強い。だけど、地道に探せばだれが運営者なのか特定はできるという話。
テクノロジーで隠すことはできても、過去の悪い評判は残っているから、そこから探せてしまう。
なので、匿名だろうが実名だろうが、やっぱり画面の向こう側の顧客に向き合って、誠実に商売した方がいいんだよ。悪いことをすればマジでバレる。
マジメにやっていこう。
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