「別にネットワークビジネスなんてする気ないのに・・・」
あなたがこう思っていたとします。 そのときはちゃんと断りましょう。
「でも、簡単に断れないから困るんじゃないですか?」と、言われることもあります。
「ネットワークビジネスを勧めているはずなのに、断り方なんて教えていいんですか?」と、逆に心配されることもあります。
ただ、ネットワークビジネスもビジネスです。
どんなお店でも 「今が買うタイミングです。買わないと損ですよ!」 なんていう売り方はしないはずです。
そんなことをしたら、ブログの記事に書かれたり、SNSで拡散されてしまい、誰もそのお店に行かなくなってしまいます。
相手には「断る自由」があります。 言うまでもないことです。
ところが、99%の口コミ集客ネットワークビジネスでは、その「断る自由」をどうにかして封じようと無理をして説得しようとするから「被害者」を生んでしまいます。
本当に残念なことです。
ですから、望んでもいないときにネットワークビジネスに誘われたとき、情にほだされて登録してしまったとき、どのように対処すればいいのかをお伝えしていきます。
MLMと分かったら相手と話をしていて「もしかしてネットワークビジネス?」と思う瞬間が必ずあるはずです。
噂には聞いていたけれど、実際に話をされるのが初めてであったら、気づくことは難しいかもしれません。
ただ、「こういうことがある」ということを知っているだけでも、気づくきっかけにはなります。
将来への不安を語らせる
99%のネットワーカーは、相手に将来への不安を語らせます。
その前提として、自分が将来に不安を感じていることを「自己開示」します。
「自己開示」とは、心理学的な用語の1つで、自分のプライベートなことを相手に語ることで、相手に「あなたを信頼していますよ」というサインを送り、相手が心を開きやすくすることをいいます。
ネットワーカーが自分の不安を語ることで、多くの人は 「私も不安に思うことがあります」 と言ってしまいます。
このように、相手から「同意」を引き出すことができます。
相手に「YES」と言わせるのです。
「YES」と言わせることが重要です。
後に出てきますが、「YES」を重ねることで、本当の目的についても「YES」と言ってしまう環境を作り出すことができます。
「YES」を重ねることで、自分の言ったことを否定できなくなる心理的圧力がかかるからです。
ですから、友人・知人が今までそんな話をしたことがないのに「会社の給料だけだと将来が不安になるよね?」という内容の話をし出したら、かなりの確率で口コミ集客ネットワークビジネスを始めたと思っていいでしょう。
そんな話を切り出されたとき、あなたは「そう?今の会社に満足してるよ。」 「○○をして備えているから、心配してないよ。」というように、「不安はない」という内容の言葉を言い切ってください。
たとえ会社に不満を持っていたとしても、何も備えていないとしても、言い切りましょう。
機先を制することで、相手はアップラインから教えられたシナリオを実行できなくなります。
「でもさあ、何かしら不安を感じることがあるんじゃないの?」と食い下がってきても、対応は変えないでください。
「いざとなったら、頼れる人もいるし心配してないよ。」と、同じように言い切りましょう。
すると、ネットワーカーは 「この人は今は見込みがないな」 と、判断して当たり障りのない話に切り替えます。
99%の口コミ集客ネットワーカーは、アップラインの言うことを実行することしか考えていません。
なので、シナリオを外れたときの対処まではできないことが多いのです。
ですから、こちらから機先を制する事で、確率高くリクルートをあきらめさせることができます。
給料の他に収入があれば
そうはいっても、相手の話につられて 「そうだね、不安になることもあるかな」 と、言ってしまうことも考えられます。
すると、口コミ集客ネットワーカーは 「会社からの給料の他に、ずっと入ってくる収入があったらいいと思わない?」 と話を進めます。
会社など組織の中で働いたことがあれば、誰でも分かっています。 「会社の給料を上げることは難しい」 ということを。
とはいえ、多くの会社は副業など認めていません。
働き方改革と言われていますが、現実はそんなに甘いものではありません。
90%以上が中小企業の日本で、この景気の悪い状況で、会社の仕事以外の仕事を認めることなどできるわけがありません。
「お金を稼ぎたいけど、他になにかできるわけじゃないし・・・」
と思っています。
そこを口コミ集客ネットワーカーは突いてきます。
普通なら、会社の給料以外にお金を稼ぐことができたらいいなと思ってしまいます。
だから 「確かに、給料以外で稼ぐことができたらいいよね。」 などと、口コミ集客ネットワーカーの言うことを肯定する返事をしてしまいます。
なので、口コミ集客ネットワーカーから「会社の給料以外に、ずっと入ってくる収入があったらいいと思わない?」と言われたら、次のように返しましょう。
「そんなふうに稼げる会社ってあるんですか?どこの会社ですか?」
ポイントは3つ。 ①「給料以外の収入がほしいですか?」と訊かれているのに、「どこの会社ですか?」と質問で返していること ②「転職」「会社を移る」という話にすり替えていること ③「会社名」を尋ねていること
もし、口コミ集客ネットワーカーが 「○○って会社知ってる?」 と、ネットワークビジネスの会社名を喋ってくれたなら、こう返しましょう。
「実は、私も○○を最近始めたんです。」
ネットワークビジネスでは、同じ会社の他のブループに属する人をリクルートすることはできません。
ここで多くの口コミ集客ネットワーカーは、リクルートをあきらめるでしょう。
ただ、あきらめの悪い人は 「○○をしているって、どこの(誰の)グループですか?」 と、本当にネットワークビジネスをしているか尋ねてきます。
そのときは 「すみません。入ったばかりであまりよくわからないんです。」
と登録したばかりのふりをしましょう。
同じ会社の他のグループに入っていることがわかれば、相手はリクルートをあきらめます。
勉強会(講演会)がある
それでも 「給料以外に収入があればいいですね。」 と言ってしまうとどうかるか。
2つ「YES」が続いたことになるので、口コミ集客ネットワーカーは
「そうですよね。私もそう思っていろんな勉強会に参加してお金について学んでいるんです。」
というように、収入を得るためには学ぶことが必要であること、適した勉強会などがあることを言ってきます。
そして 「○○さんも、一緒に勉強会に参加しませんか?」 あるいは 「○○さんのためになる話が聞ける講演会があるので一緒に行きませんか?」
と「お誘い」をしてきます。
このように、勉強会や講演会に誘われたらどうするか。
人について、あるいは場所について聞きましょう。
「誰が参加するんですか?」 「誰が講演されるんですか?」 「場所はどこでやるんですか?」
一般的なセミナーや勉強会であれば、いつ、どこで、誰が、どのようなことをするのか事前に決まっています。
ポイントは、「固有名詞」を言わせることです。
勉強会の住所や会議室の名前 講演会で登壇する人の名前 講演会の会場
ちゃんとしたイベントであれば、すべて事前に決まっているのですぐに答えられるはずです。
このとき、相手から固有名詞が出てくれば 「予定がすぐには確認できないので、確認して連絡します。」 と、その場を離れて、検索します。
人の名前や場所で検索してネットワークビジネスに関係していることがわかれば 「すみません。予定が合わないので行けません。」 と、断りLINEはブロックしてください。
では、人や場所について尋ねたとき、相手が 「後で確認して連絡します。」 と、言ってきたときはどうするか。
ほぼ間違いなく口コミ集客ネットワーカーなので、その場ではLINE交換してもすぐにブロックしましょう。
言ってはいけない
間違っても「先送り」はいけません。
「また誘ってください」 「今回はいけないんですよね」
というのは、断ったことになっていません。
口コミ集客ネットワーカーは、断られることが当然だと思っているので
「断って悪いことをしたかも・・・」
という気遣いは無用です。
先送りの返事をしてしまうと 「まだこの人には見込みがあるんだな」 とひっきりなしに連絡が来るようになります。
そんな事になったら面倒くさいですよね。
ですから、先送りにするようなことだけは言わないようにしましょう。
登録してしまったら
では、登録して製品を購入してしまった場合は、どうしたらいいのでしょうか?
その場合には、法律に規定があります。
なので、知っておくとすぐに対処することができるでしょう。
クーリングオフ
特定商取引法40条は、次のように規定しています。
文章が長いので要約すると
①「登録するための書面を取り交わした日」あるいは「商品が届いた日」、いずれか遅い日から20日以内であれば、会社に対して書面を送ることで、解約ができる。
②会社や会員があなたに対して、事実と違うことを告げる、あるいは脅迫などしてクーリングオフができなかった場合は、20日が経過してもクーリングオフすることができる。
③会社は、クーリングオフしたあなたに対して、損害賠償や違約金の支払いを求めることができません。あなたは会社に対して製品を返還し、会社はあなたに対して代金などを返還します。
一般的にはクーリングオフは「8日」以内にしなければならないと思われています。
しかし、それは業種ごとに異なるだけであって、ネットワークビジネスが例外というわけではありません。
あるネットワークビジネスでは 「当社では20日以内であれば解約できます」 ということを謳い文句にしています。
しかし、それは単に法律に規定してあることをそのまま述べているだけであって、一般的な認識を逆手に取った宣伝にしか過ぎません。
大切なのは「会社へ直接文書を送る」ことです。
クーリングオフするときに、紹介してくれた人に申し出ても何ら法的拘束力はありません。
逆に「会社へ連絡しておくよ」と言いながら、何も手続をしない紹介者もいます。
会社へ文章を送るときは、届いたことが分かるもの(書留、特定記録、内容証明郵便)で送ることをオススメします。
もし、紹介者やリーダーなどに口頭で伝えて、手続がされないとき
「解約すると言った」 「そんな話は聞いていない」
という押し問答になってしまう可能性があるからです。
中途解約・返品
特定商取引法40条の2は、次のように規定しています。
文章が長いので、要約すると
クーリングオフ期間が経過した後でも、次の条件をすべて満たす場合は、中途解約をすることができます。
①入会後1年を経過していないこと ②商品の引き渡しを受けてから90日を経過していないこと ③商品を転売していないこと ④商品を使用・消費していないこと ⑤商品を滅失・毀損していないこと
条件が多そうに思えますが、大切なのは①と②です。
特に②は重要です。
90日は長いように思いますが、あっという間に過ぎてしまう期間とも言えます。
ですから、もし登録・購入した後に 「やっぱり、入らなければよかったかも」 と思っているなら、90日が経っていないかすぐに確認して、解約・返品の手続を取りましょう。
ただし、会社によっては法律よりも厳しい条件にしていることもあるので、登録時に受け取った概要書面を確認する、あるいは会社に連絡して確認しましょう。
契約の取消
特定商取引法40条の3は、次のように規定しています。
あなたが契約して登録したときに
①事実と異なることを告げられ、事実であると信じてしまった場合 ②事実が告げられておらず、その事実はないと信じてしまった場合
には、その契約を取り消すことができます。
法律的に正確に言えば、契約の「申込」あるいは「承諾」の意思表示を取り消すことができることになります。
契約するとき、一般的には書面上だけではなく、相手の言葉を信じて、その信頼関係の上に契約をするものです。
その信頼関係がもともと成り立っていなかったとしたら、その契約の成立自体を認めることができません。
対処は早めに
断り方については、一例を示したに過ぎません。
あなたが口コミ集客ネットワーカーとどのような状況で出会ったのか、どこまで自分のことを話しているのかによって、対処の方法は微妙に違ってくるはずです。
ケースバイケースですから。
法律の基づいた手続については、あなたがあてはまるのであれば、すぐにでも対処しましょう。
法律の基づいた手続は「期限」が決められています。
この期限を過ぎてしまうと、こちらに有利な条件で解約などができなくなってしまいます。
ですから、もし誘われたら、もし登録してしまったら、上に書いたことを参考にあなたに状況に合った対処をしてください。
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